デジタルノマドビザの基本に関する質問
「デジタルノマドビザ」という言葉を最近よく耳にするけれど、実際にどんなビザなのか、誰が使えるのか、イマイチよくわからない…という方も多いのではないでしょうか。
ここでは、これから海外ノマド生活を検討している方に向けて、デジタルノマドビザの基本情報を、よくある質問形式でわかりやすく解説します。
そもそもデジタルノマドビザとは?
デジタルノマドビザとは、ITエンジニアやフリーランス、リモートワーカーなどが海外で一定期間滞在し、オンラインで仕事を続けるための特別なビザです。
従来の観光ビザでは、現地での「仕事」を明確に認められていないことが一般的ですが、デジタルノマドビザはあくまで「国外のクライアントや企業との仕事」を前提に、合法的な長期滞在を可能にする制度です。
【ポイント】
✔ 観光ビザより長期間滞在できる
✔ リモートワークを前提とした合法的な滞在が可能
✔ 対象国によって滞在期間や条件が異なる
近年、ポルトガル、エストニア、ジョージア、クロアチア、タイなど、世界各国でこのビザが次々と導入されています。
どんな人が対象になるの?職種や条件は?
対象となるのは、基本的にリモートワークが可能な職種や、自営業者、フリーランスが中心です。代表的な例として、以下のような職種があります。
【対象になりやすい職種例】
・ITエンジニア、プログラマー
・Webデザイナー、クリエイター
・ライター、翻訳者
・オンライン講師、コンサルタント
・マーケター、SNS運用担当
・自営業者(リモートで事業運営が可能な場合)
また、ほとんどの国で以下のような共通の条件が設けられています。
【主な条件の例】
✔ 一定以上の収入があること(国ごとに月30万円〜60万円程度が多い)
✔ 海外医療保険に加入していること
✔ 無犯罪証明書を提出できること
✔ リモートワーク・自営業を証明できる書類を用意すること
国によって細かな条件が異なるため、事前に各国の公式情報をしっかり確認することが大切です。
観光ビザやワーキングホリデーとの違いは?
デジタルノマドビザは、観光ビザやワーキングホリデーと似ているようで、明確な違いがあります。
【ビザの違いを比較】
| 項目 | デジタルノマドビザ | 観光ビザ | ワーキングホリデー |
|---|---|---|---|
| 滞在目的 | リモートワーク | 観光・短期滞在 | 働きながらの滞在 |
| 就労の可否 | 国外の仕事はOK | 基本的に仕事は不可 | 現地でのアルバイト可 |
| 滞在期間 | 国により6か月〜2年 | 多くは90日以内 | 最長1年間が一般的 |
| 年齢制限 | なし(国による) | なし | 多くは18〜30歳以下 |
| 申請条件 | 収入証明・保険など | 基本的に不要 | 年齢・国籍・滞在目的など |
特にデジタルノマドビザは、「現地で働く」のではなく、「リモートで収入を得る」ことを前提としている点が大きな特徴です。
観光ビザでは合法的なリモートワークがグレーな国もありますが、ノマドビザならその心配がなく、安心して滞在・仕事ができます。
申請・取得に関するよくある質問
デジタルノマドビザを取得するには、どの国でも一定の条件と必要書類が求められます。しかし、国ごとに細かな違いがあり、事前にしっかり確認しないと申請がスムーズに進まない場合もあります。
ここでは、申請時によくある疑問をわかりやすく解説します。
申請に必要な書類は?国ごとに違うの?
デジタルノマドビザの必要書類は、基本的な部分は共通していますが、細かな内容や追加書類は国ごとに異なります。
【よく求められる共通書類】
✔ 収入証明書(銀行残高証明、給与明細、確定申告書など)
✔ 海外医療保険の加入証明書
✔ 無犯罪証明書
✔ パスポートのコピー(有効期限が十分残っているもの)
✔ 滞在先の証明(ホテル予約、賃貸契約書など)
✔ 申請書類一式
【国ごとの主な違い例】
・収入要件の金額(ポルトガル:約45万円、クロアチア:約37万円 など)
・必要な保険の補償内容や最低金額
・家族の帯同条件
・追加で健康診断書や動機書が必要な場合
申請する国の大使館や政府公式サイトで、最新の必要書類を必ず確認しましょう。
収入証明はどうやって準備する?
ほとんどの国で「一定以上の安定した収入」を証明することが求められます。以下のような書類を組み合わせて準備するのが一般的です。
【よく使われる収入証明書の例】
✔ 銀行の残高証明書(英文)
✔ 直近3〜6か月の給与明細や入金履歴
✔ フリーランスの場合はクライアントとの契約書や請求書
✔ 確定申告書類や納税証明書
✔ 会計士や税理士が発行する収入証明書(英文が望ましい)
【ポイント】
・金額が国の基準を満たしていることを明確に示す
・できれば複数の書類を組み合わせて提出する
・書類は英文や現地語に翻訳する必要がある場合が多い
フリーランスや個人事業主は特に、継続的な収入を証明できるよう、入金記録や契約書をしっかり保管しておきましょう。
保険はどんなものが必要?
デジタルノマドビザの取得には、ほぼすべての国で海外医療保険への加入が求められます。
【求められる保険の主な条件】
✔ 海外滞在中の病気・ケガ・入院をカバーすること
✔ 最低補償額の基準を満たしていること(多くの国で3万ユーロ以上)
✔ 滞在期間をカバーしていること
✔ 英文の保険証明書を提出できること
【人気の保険サービス例】
・SafetyWing(デジタルノマド向け)
・World Nomads
・AIGや損保ジャパンの海外旅行保険(長期滞在対応プラン)
短期旅行用の保険では不十分な場合が多いため、必ず長期滞在者向けのプランを選びましょう。
無犯罪証明書はどこで取れるの?
無犯罪証明書(犯罪経歴証明書)は、申請者が重大な犯罪歴がないことを証明する重要な書類です。日本では、以下の手順で取得できます。
【日本での取得方法】
✔ 最寄りの都道府県警察本部(警察本部の窓口)で申請
✔ パスポートや住民票など必要書類を持参
✔ 取得までに2〜4週間ほどかかる場合がある
✔ 英文やアポスティーユ(認証)が必要な場合もあるので確認する
国によっては発行から3か月以内の書類しか受け付けない場合があるため、早めの準備が必要です。
生活・滞在中に関する質問
デジタルノマドビザを取得した後、現地での生活や滞在中のルールについて不安を感じる方も多いのではないでしょうか。ここでは、実際にノマドビザで滞在する際によくある疑問をわかりやすく解説します。
ノマドビザで現地の仕事はできる?
基本的に、ノマドビザは「現地での雇用」を目的としたビザではありません。
つまり、現地企業に雇用されて働くことや、現地で対面ビジネスを行うことは多くの国で禁止されています。
【認められているケース】
✔ 自国や他国のクライアント向けのリモートワーク
✔ 自営業・フリーランスとしてオンラインでの業務
✔ 海外の企業とオンラインで契約・取引を行う場合
一方で、現地企業でのアルバイトやフルタイム就労を行いたい場合は、別途「就労ビザ」が必要になるため注意しましょう。
ビザ期間中に他国へ移動しても問題ない?
多くの国では、ノマドビザの期間中でも一時的な他国への移動は認められています。
例えば、EU圏内のノマドビザ保持者が他のシェンゲン圏内の国へ短期旅行に行くことは一般的です。
【注意点】
✔ 出入国スタンプや滞在実績が管理されているため、規定の期間を超えないよう注意
✔ 一部の国では、ビザの有効期間中でも、長期間国外にいると無効になる場合がある
✔ 出国時の手続きや再入国条件は国ごとに確認が必要
短期間の旅行や出張は問題ないケースが多いですが、長期間日本などへ戻る場合は、ビザのルールをしっかり確認しておきましょう。
家族やパートナーも同行できる?
多くのノマドビザでは、申請者本人だけでなく、配偶者や子どもが同行できる制度が用意されています。
【同行が認められるケース】
✔ 法律上の配偶者(婚姻証明書の提出が必要)
✔ 18歳未満の子ども
✔ 一部の国では事実婚やパートナーも対象となる場合がある
【必要書類の例】
・婚姻証明書
・出生証明書(子どもの場合)
・家族用の医療保険加入証明書
同行者用のビザ申請が別途必要になるため、事前に各国の詳細な条件を確認しましょう。
滞在先や住まいはどう探す?
ノマドビザで長期間滞在する場合、住まいの確保は非常に重要です。以下のような方法が一般的です。
【住まい探しの選択肢】
✔ AirbnbやBooking.comなどの短期賃貸
✔ ノマド専用のコリビング施設(例:Selina、Outsiteなど)
✔ 現地不動産サイトでの賃貸物件探し
✔ Facebookやノマドコミュニティで情報交換
【注意ポイント】
・ビザ申請時に「滞在先の証明」が必要な場合が多い
・賃貸契約には保証金や現地銀行口座が必要なこともある
・インターネット環境や安全性を重視して選ぶ
初めての国では、最初は短期滞在用の物件を利用し、現地に慣れてから長期の住まいを探すのが安心です。
注意点・トラブルに関する質問
デジタルノマドビザは、うまく活用すれば快適な海外ノマド生活を実現できますが、準備不足や情報不足が原因で、トラブルや申請の失敗につながるケースもあります。
ここでは、申請や滞在中によくある注意点とトラブルの対策を解説します。
申請が却下される主な理由は?
ノマドビザの申請が却下される原因は、以下のようなケースが多く見られます。
【主な却下理由】
✔ 収入要件を満たしていない、証明が不十分
✔ 必要書類に不備がある、提出漏れがある
✔ 偽造書類や誤った情報を提出した
✔ 無犯罪証明書の内容に問題がある
✔ 保険の補償内容が不十分、証明が不足している
✔ 申請時点で過去の出入国履歴に問題がある
【対策】
・最新の公式情報を確認し、必要書類を正確に揃える
・収入証明や保険は基準をしっかり満たしたものを用意する
・不安な場合は、専門家やビザサポートサービスを活用する
ビザ期間終了後はどうなる?延長できる?
ノマドビザの有効期間は国によって異なりますが、原則として期限が切れる前に出国する必要があります。
【よくあるパターン】
・一部の国では、現地での延長手続きが可能
・他の国では、延長できず一度出国が義務付けられる
・別のビザに切り替えられるケースもある(就労ビザ、学生ビザなど)
【注意点】
✔ 期間終了を過ぎて滞在すると「不法滞在」扱いになるリスクがある
✔ 延長可否や手続きは国ごとに異なるため、早めの確認が必要
✔ 次の滞在先や計画を事前に立てておくと安心
医療や税金でトラブルにならないためには?
ノマドビザでの滞在中、特に医療と税金のトラブルには注意が必要です。
【医療トラブル対策】
✔ 渡航前に海外医療保険に確実に加入する
✔ 現地の医療機関や緊急対応先を事前に把握しておく
✔ 持病がある場合は、英語や現地語の診断書を準備する
【税金トラブル対策】
✔ 日本と滞在国の税制を事前に確認する
✔ ノマドビザは原則「現地の納税義務が発生しない」ケースが多いが、各国の規定によるため要注意
✔ 必要なら、税理士や移住コンサルタントに相談する
ポイント:国や滞在期間、収入状況によって税制は複雑に変わるため、自己判断せず、専門家のアドバイスを活用しましょう。
偽情報や詐欺に注意するには?
デジタルノマドビザの人気が高まる中、偽情報や詐欺サイト、悪質なビザ代行業者も増えています。
【よくある詐欺例】
・公式に見せかけた偽サイトでのビザ申請受付
・相場より高額な手数料を請求する業者
・取得できないビザを「確実に取れる」と偽る広告
【安全に情報を得るコツ】
✔ 各国の大使館や政府の公式サイトで情報を確認する
✔ SNSやネットの口コミをうのみにしない
✔ 実績のあるビザサポート会社や行政書士を利用する場合は、登録確認や評判をチェックする
「簡単」「すぐ取れる」といった甘い言葉には注意し、信頼できる情報源を基に行動しましょう。
日本人ノマド向けのよくある疑問
海外ノマドに憧れている日本人も年々増えていますが、「自分が取得できるノマドビザはどこにあるのか」「日本と海外を行き来する際の注意点は何か」など、具体的な疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
ここでは、日本人ノマドがよく抱える疑問をわかりやすく解説します。
日本人が使えるノマドビザの国は?
2025年現在、日本人が申請できるノマドビザ制度を設けている国は年々増えています。以下は代表的な例です。
【日本人が利用できるノマドビザの国(一例)】
| 国名 | 滞在期間 | 収入要件(目安) | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| ポルトガル | 最長2年(更新可) | 月約28万円以上 | 英語OK、ビザの自由度が高い |
| エストニア | 最長1年 | 月約35万円以上 | EU圏での生活が可能 |
| クロアチア | 最長1年(更新不可) | 月約23万円以上 | 美しい海辺のノマド拠点 |
| ジョージア | 最長1年 | 収入要件なし | 税制優遇・低コスト生活が魅力 |
| タイ | 最長4年 | 年収約1,000万円以上 | 高度人材向け、ハードル高め |
※金額はレートや最新情報により変動するため、各国公式サイトを必ずご確認ください。
このように、比較的取得しやすい国から高収入層向けまで、さまざまな選択肢があります。
日本と海外を行き来しながら働く場合の注意点は?
ノマドビザを取得して海外拠点を持ちつつ、日本と行き来するライフスタイルを選ぶ人も多いですが、以下のような点に注意が必要です。
【注意すべきポイント】
✔ ノマドビザの滞在義務を守る(長期出国が制限される場合あり)
✔ 日本の税制や社会保険の扱いを事前に確認する
✔ 出入国スタンプや滞在履歴を管理する
✔ 日本国内の住民票や銀行口座の扱いに注意する
✔ 海外と日本の両方で安定した収入基盤を確保する
特に、税金や住民票の問題は非常に複雑になるため、必要なら税理士や専門家に相談することをおすすめします。
今後、日本でもノマドビザは取得できるの?
結論から言うと、2024年から日本も外国人向けのデジタルノマドビザを正式に導入しました。ただし、これはあくまで外国人が日本でノマド生活をするためのビザです。
一方で、日本人が日本国内でノマドビザを取得する制度は存在しません。そのため、日本人ノマドがビザを必要とする場合は、引き続き海外のノマドビザを活用することになります。
ただし、今回の日本での制度導入により、今後はノマドに関する制度や環境整備がさらに進む可能性もあります。
まとめ:日本人ノマドは「情報と準備」がカギ
海外ノマドビザは、しっかりとした情報収集と事前準備があれば、日本人でも十分に取得可能です。自分の働き方やライフスタイルに合った国を選び、安心して海外ノマド生活をスタートさせましょう。
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